仕事終わりにふらりと一人で飲みたくなり、名古屋伏見エリアにある「凡人 bond」にやってきました。メニューはおばんざい、お酒はナチュラルワインと日本酒に力を入れているお店です。飲食業界で活躍するプロたちが足繁く通うと聞き、気になっていました。

お店は、たくさんの飲食店が集まる「人情屋台 長者町店」にあります。中はカウンターのお店ばかりが横丁のように連なっていて、おひとり様にも入りやすい雰囲気です。

お目当ての「凡人 bond」は、横丁の真ん中あたりにありました。ショーケースに、ワンドリンクサブスク「フラノミスタ」のステッカーを発見。お得にちょい飲みを楽しみます。

メニューにないお酒がいっぱい！自分の好みを伝えてオーダー。

飲み物メニューには、日本酒やナチュラルワインのラインナップが載っていなかったので、店主の今池さんに聞いてみました。「銘柄がコロコロ入れ替わるので、リストは作っていません」と今池さん。日本酒は約50種類、ナチュラルワインは約30種類が常時あり、好みを伝えれば、いくつか候補を出してもらえます。

「とろりと甘いタイプは苦手で、日本酒らしい香りや酸のあるタイプが好み」と伝えたところ、おすすめされたのは、秋田県・阿櫻酒造のあざくら もぎたて♥りんごちゃん。りんごのような甘酸っぱい香りが心地よく、スタートの一杯にぴったりでした。

日本酒はグラス1000円以内で価格設定されているので「フラノミスタ」サービスの対象外になる銘柄が多いのですが、量を少な目にして1杯無料にしていただけました。

料理のラインナップは、黒板メニューでチェックします。カウンターに並ぶおばんざいがそそられるものばかりだったので、盛り合せ（1800円）をオーダーしました。

お皿いっぱいに盛られたおばんざいにびっくり！ダシや素材の味を活かした、野菜中心のラインナップです。写真手前の手羽塩煮は2日間炊いてホロホロ食感に。手羽塩煮の右奥にある小松菜の和え物は、愛知県岩倉市に事務所を構える「KURATA PEPPER」のカシューナッツを合わせた一品。味わいや食感がバラエティに富んでいて、この一皿だけでしばらく飲めそうです。

おいしい料理に、お酒も進む！締めはメニューにないご飯モノを堪能。

2杯目にいただいたのは、愛知県・関谷醸造の蓬莱泉 純米吟醸 SILVERです。杜氏の名前を掲げた「荒川杜氏シリーズ」の一本で、軽やかな酸がどんな料理にもよく合います。

続いて、ナチュラルワインにチェンジ。どれも一律で1杯1000円です。「価格以上の価値あるワインを厳選しています」と話す今池さんがまずおすすめしてくれたのは、南アフリカ・ムーンシャインのオレンジワイン、PYON 2023です。甘味、酸味、渋味のどれもが程よく感じられる一杯。松田ゆう姫さんによるアートワークも素敵です。

程よく酔い、締めには最近個人的にハマっている中華×ナチュラルワインをリクエスト。
おばんざいの店なのでメニューに中華はありませんが、「ちょうど、青山椒とカルダモンを効かせた挽肉があるので、厚揚げと合わせて麻婆飯のような感じにしましょうか」と今池さんからのうれしい提案でした。

合わせたナチュラルワインは、チェコ・スミェスカのスタリンカ 2021です。ピノノワールらしいベリーのような香りが、中華のスパイスと好相性。爽やかな風味を存分に楽しめました。(編集部O)